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活動報告 | 学童クラブ事業 | 第3回 包括的性教育研修

学童クラブ事業部では、第2回包括的性教育研修を実施しました。講師には、前回と同じく藤野早織先生をお迎えしました。

今回の研修では、これまでの学びを振り返りながら、「現場でどのように活かしていくか」をテーマに、グループワークや事例検討を中心に学びを深めました。

グループワーク「同じ年代」「施設別」で対話する

 

今回のワークは、

  • 同じ年代ごとのグループ
  • 施設別グループ

という2つの形で行いました。

 

これまで2回の講座を通して、安心して話せる関係性や場づくりを体験してきたからこそ、率直な思いや現場で感じていることを共有できる時間となりました。

 

◉ 年代別のグループでは、同じ時代背景や価値観、成長過程を共有しているからこその安心感があり、

「自分たちはどんな環境で育ってきたのか」を振り返る機会にもなりました。

 

◉ 施設別グループでは、日頃一緒に働く仲間だからこそ見えてくる関係性や、現場特有の課題について話し合いが行われました。

 

 講師の藤野先生からは、

 

「包括的性教育には“正解”があるわけではない」

 

という言葉もあり、

「なぜその行動が起きているのか」
「子どもの権利や安心をどう守るか」

 

を軸に、多様な視点から意見が共有されました。子どもの気持ちや背景に目を向けながら、一人ひとりを尊重する関わりを考え続けることの大切さを学びました。

 


「事実」と「解釈」を分けて考える 

 

今回の研修では、現場での具体的な対応を考えるためのグループワークも行われました。

 

題材となったのは、

 

異性の子どもから『うんていにぶら下がりたいけど届かないから持ち上げて』と言われたら、あなたはどうしますか?

 

という、学童や保育の現場でも起こり得る身近な事例です。

 

この場面には、子どもの安全面や身体的接触、同意、主体性、周囲からの見え方、そして職員自身の価値観や不安など、さまざまな要素が含まれています。

 

ワークではまず、「自分だったらどう感じるか」を考えました。

「子どもが困っているなら手伝いたい」
「少し迷う」
「周囲の目が気になる」
「別の方法を考えるかもしれない」

など、参加者それぞれの感じ方や考え方が共有されました。

 

その後、「事実」と「解釈」を分けて整理する作業を行いました。

 

例えば、

  • 子どもがうんていに届かない
  • 子どもが「手伝って」と言った
  • 職員に声をかけた

というのは実際に起きている「事実」です。

一方で、

  • 危険かもしれない
  • 距離が近すぎる
  • 不適切ではないか

といったものは、大人がそこに加えている「解釈」であることを確認しました。

 

講師からは、

私たちは子どもの行動を見た瞬間に意味づけをしてしまう」

 

という話があり、まずは

・目の前で何が起きているのか?

・子どもは何を求めているのか?

を丁寧に見つめることの大切さが共有されました。

 

また、子ども同士の関わりについても話し合いが行われました。

 

 

抱き合う、おんぶをする、密着して遊ぶなど、身体的距離の近い行動に対して、職員としてどのように関わるべきかが話題となりました。あるグループでは、「女の子が男の子を頻繁におんぶしている」という事例が紹介されました。男の子に気持ちを確認すると「いいよと言った」という返答があったものの、年齢差や関係性によっては、本当に自分の意思で選べているのか、嫌と言える関係性があるのかという視点も必要ではないかという意見が出されました。

 


「同意は、“NO”が言える関係性の中で成立する」

 

形式的な「いいよ」だけではなく、相手が安心して断ることができる関係性があるかどうかまで含めて考えることが大切であり、大人が一方的に判断するのではなく、子どもの思いや背景に目を向けながら丁寧に関わっていく必要があることを学びました。


今回のワークを通して参加者からは、

「自分の中の先入観に気づいた」
「事実と解釈を分けて考えることの難しさを感じた」
「正解を探すのではなく、子どもの気持ちや背景を見る視点の大切さを改めて感じた」

といった声が聞かれました。

包括的性教育は、知識を伝えるだけではなく、子ども一人ひとりを尊重し、対話を重ねながら関係性を育んでいく実践であることを改めて学ぶ機会となりました。


包括的性教育は日々のコミュニケーションから

 

今回の研修では、「安心」と「安全」の違いや、「自分を大切にすること」と「相手を大切にすること」の両方を尊重することの大切さについても学びました。

包括的性教育は、特別な時間にだけ行うものではなく、子どもたちとの日々の関わりやコミュニケーションの中にあります。

 

今回の研修を通して、職員一人ひとりが改めて自身の関わり方を見つめ直し、子どもたちの権利や安心を大切にした支援について考える機会となりました。今後も学びを現場に活かしながら、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりに取り組んでまいります。

 

次回の研修は第4回目、7月6日を予定しています。