2月11日(水・祝)9:30〜17:00、パルテノン多摩オープンスタジオにて、2025年度こばと会法人研修を実施しました。
理事長をはじめ、正規職員・嘱託職員あわせて95名が参加。法人全体で一日かけて学びと対話を重ねました。
それぞれの現場で子どもたちと向き合う職員が一堂に会し、
・各事業の成果と課題の共有
・専門性の向上
・法人としての方向性の確認
を行う、大切な機会となりました。
社会環境が大きく変化する中で、子どもや家庭を支える私たち自身が学び続けること。その姿勢こそが、質の高い保育・支援の基盤であると、改めて確認する一日となりました。
第1部|各事業部 活動報告・実践発表
第1部では、こばと会が展開する各事業部より、2025年度の取り組みと実践報告が行われました。
それぞれの現場での工夫や課題、成果を共有し、法人全体で学び合う時間となりました。
1) たまっこ
(子ども・家庭支援事業)
市より業務委託を請け今年で2年目を迎えたたまっこ。これまで保育園で関わってきた家庭とは状況が異なり、
より複雑で支援の必要性が高い家庭と向き合う日々。「これまで自分が関わってきた家庭が、
いかに恵まれていたかを知った」という言葉には、現場のリアルさがにじみました、
1年目は前任のやり方を踏襲する形でしたが、今年は新企画を立ち上げるなど、
こばと会らしい支援の形を前面に出すことができたと報告。
特に印象的だったのは
▶ 育休パパ座談会を開催
10組の父子が参加。
・育休中の悩み共有
・父親同士のネットワークづくり
・連絡先交換も生まれる好評企画
孤立しがちな父親支援の大切さを実感する機会となりました。
▶ Nobody's Perfectワークショップ
参加者の自己理解を深め、
自分らしい生き方をサポートする講座。
産休育休中の保護者に好評の企画。
受講を終え起業する参加者も。
2) みんなのリバティ
(子ども支援・ヤングケアラー支援事業)
2024年4月より、東京都の方針により支援対象が39歳まで拡大されました。
2025年12月末現在
・問い合わせ件数 67名
・登録者数 54名
と、支援の必要性が年々高まっていることを報告。
主な活動内容は、
・LINEやZoomによるオンライン相談
・家事支援・弁当配食
・就労・進学を含む生活相談
・学校や地域への出前授業・講演会
など多岐にわたります。
2月7日には大松台小学校にて、6年生への出前授業と保護者向け講演会を実施し、地域への理解啓発にも取り組んでいます。
▶ 畑活動という新しい試み
昨年末から開始した畑活動には、毎回10名以上が参加。
野菜が苦手だった子どもが、自分で育てた野菜を持ち帰り、家族と一緒に食べる——
その体験が親子の会話やつながりのきっかけになっていることが紹介されました。
支援は「困りごとの解決」だけではなく、「関係を育てること」でもあることが伝わります。
▶ アウトリーチの工夫
「ヤングケアラー」という言葉だけでは届かない層に向け、
「困ったらSOS」という表現に変え、
人権をテーマにした学校訪問を実施。
必要な人にどうやって支援を届けるか、試行錯誤を重ねています。
3) 保育部門|施設間連携研修
こばと会には、
・こばと第一保育園(55年)
・あおぞら保育園(20年)
・あおぞらパレット保育園(4年)
・あおぞらパレットルーム(10年)
と、異なる歴史を持つ4施設があります。
▶ 今年度のテーマ
「意思決定のための関わり」
0歳児クラスを見学する合同研修を実施。
子どもたちの意思決定を育てる実践例として、
・選択肢を提示する
・理由を丁寧に聞く
・見通しを持たせる声かけ
・時間に余裕を持つ
・“自分で選ぶ”経験を大切にする
などが共有されました。
また、園間異動を経験した職員からは、
丁寧なすり合わせによって安心して働けるようになった
という報告もあり、
日々の対話や理念共有の大切さを実感しました。
4) 学童クラブ|質向上プロジェクト
2019年より、全47項目の環境評価スケールを活用した質向上プロジェクトを継続。
職員間に共通の物差しが生まれ、有志による勉強会で解釈のすり合わせを続けてきました。
愛和小学童クラブでの「サマーワーク」の実践では、
夏休みの昼食後に、複数の活動から子ども自身が選択する仕組みを導入。
その結果、
・子どもの主体性向上
・活動への意欲増加
・職員の声かけの変化
が見られました。
「早く宿題をやろう」から
「あとどのくらいで入れる?」へ。
声かけ一つで関係性が変わることが具体的に示されました。
分野は違っても、それぞれの現場での実践が、
こばと会全体の力につながっていることを確認する時間となりました。
第2部|対話で考える「こばと会の価値」と「これから」
第2部では、少人数のテーブルで対話を行い、途中でメンバーを入れ替えながら意見を重ねていく「ワールドカフェ」形式を取り入れました。職種や立場を越えて自由に語り合い、組織全体の知恵を引き出すことを目的としたセッションです。
1)“基本の3つの問い”
-
私たち「こばと会」の良いと思える点は?
-
ここで働いていて良かったと思える瞬間は?
-
私たちは誰のため・何のために存在していると思う?
各テーブルごとに意見を出し合い、ポストイットにメモ。
模造紙に貼りグループ化。他のテーブルとメンバーをシャッフルし、
新しい視点や意見を互いに共有。再度最初のテーブルに戻り、
グルーオプごとに意見をまとめて発表。
▷▷ 各グループの発表言葉から見えてきたのは、
-
理念を軸に同じ方向を向いている安心感
-
困ったときに支え合える仲間の存在
-
子どもの成長を実感できる喜び
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自分自身も成長できる環境
-
地域とともに歩む法人であること
でした。
2)取り巻く変化を見つめる(3つのテーマ)
次の3テーマからひとつ選択。こばと会の今後について対話を深めました。
A:未来の変化(10年後/AI/少子化)
-
10年後のこばと会はどうなっているか
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子どもや保護者の「あたりまえ」はどう変わるか
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AIや少子化が進む社会で、こばと会にしかできないことは何か
▷▷ AIの活用による業務効率化の可能性や、それでも代替できない「人と人とのつながり」の価値が確認されました。
B:現場感覚(保護者・子どもの変化/仕事を続ける不安)
-
最近、現場で感じる変化は何か
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保護者との関わりで変わってきたこと
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仕事を続ける上での不安や課題
▷▷ 情報収集の多様化、保護者ニーズの高度化、世代間ギャップなどが挙げられました。一方で、子どもの自己決定力や人権意識の高まりといった前向きな変化も共有されました。
C:自分たちの価値(施設の役割/地域での役割/関わる意味)
-
保育園・学童・たまっこ・リバティがある意味
-
地域における役割の変化
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自分自身がここで子どもと関わる意味
▷▷多くのグループが、「子どもとその家族のために」「地域の未来のために」という原点に立ち返りました。
3)「GET OVER」
──変化を“楽しみながら乗り越える”
研修の後半では、変化を恐れるのではなく、乗り越えていく=GET OVERというメッセージが共有されました。
最後は、
-
変化を楽しみながら乗り越えるために大事なこと
-
“変わっていくこばと会”の一員として、明日からできる小さな一歩
を話し合い、発表しました。
▷▷「理念という軸を持つこと」「対話を重ねること」「デジタルは手段であり目的を問い直すこと」などが確認され、
法人全体で同じ方向を向いて進むための学びの時間となりました。
理念という共通の軸を持ち、
対話を重ね、
挑戦を恐れない。
変化を脅威ではなく、
成長の機会として捉える。
それが、今回の研修で共有された姿勢でした。
研修を終えて ― 総括
参加者一人ひとりが明確な意見を持ち、多様な価値観を尊重しながら対話している姿が印象的だった今回の法人研修。
元井理事長からは、今年の保育園第三者評価でこばと会として「大変満足」が60%を超え、平均68%という高い評価を得ていること、また学童クラブでも6割超の高評価をいただいていることを報告。市役所や地域からの信頼も含め、職員の日々の真摯な姿勢が確かな評価につながっていると話しました。また、今後ますます重要となる「コミュニケーション力」を育む場として、こばと会の多義に渡る子どもや家庭の支援、保護者支援の価値を強調しました。
理念を軸に、対話を重ね、変化を前向きに受け止める。今回の研修は、その姿勢を全職員で再確認する時間となりました。
研修の締めくくりは、場所を移しての懇親会。一年間の歩みをねぎらい合いながら、部署や立場を越えて語り合う時間となりました。笑顔と対話が広がるなかで、理念を共有する仲間としてのつながりをあらためて実感し、次なる一年へ向かう力を養いました。
変化の時代にあっても、子どもと家族、そして地域の未来を見据え、理念を軸に対話と実践を重ねていく——こばと会はこれからも歩み続けてまいります。





























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